今年は真夏に名古屋G3が開催される。連日の猛暑予報は、走る方も見る方も、体力を削られることになりそうだ。

福井G3は脇本雄太が、藤井栄二の後ろを競りでも主張したことが話題になった。脇本の「先行で頑張ってる藤井を認めて番手を回ろう」という気持ちは分かる。だが、準備不足は否めない。ヨコの動きは一朝一夕でできるほど甘くない。藤井を認めているのなら「俺を差して記念を取ってみろ」でも良かった。

ヤマコウは経験豊富な平原康多にエールを送った
ヤマコウは経験豊富な平原康多にエールを送った

初日特選は、若手機動型に対して、新田祐大がどう立ち回るかが焦点になる。航続距離では渡辺雄太や嘉永泰斗、坂井洋にかなわないので、まずは位置取り主体に動くだろう。嘉永は前受けから引いてカマシ狙い。雄太が一番長い距離が踏めるが、落車明けが気になる。

坂井のトップスピードは魅力でも、番手の平原康多が本調子ではない。武雄G3で負傷した肩甲骨に加えて、高松宮記念杯の落車で股関節を痛め、ごまかしながら走っている。これでは、上半身の揺らぎを下半身に連動することが難しい。そして、瞬時の判断が遅れて前の選手と車間が空く。それでも、前橋G3、函館サマーナイトFと連続で決勝進出したのは、これまでの貯金が利いているからだろう。

平原も41歳。立て続けに大きなけがをして、さらに年齢との闘いもある。しかし、平原には「この人のために頑張ろう」と思わせる大きな利がある。あれだけ動けたのに今は…と自分に歯がゆさもあるだろうが、平原しかできない番手の技術を生かし、焦らず競輪に取り組んでほしい。(日刊スポーツ評論家)