カウントダウン連載「ROAD TO グランドチャンピオン」は、今日と明日の2回、注目選手を紹介する。女子選手で唯一、参戦を果たしたのが遠藤エミ(29=滋賀)。女子の中でも卓越した技術は、ハイパーターンと称される。オールスターに続くSG連続出場で、予選突破を目指す。

 SGレースの成績が出場基準のグラチャンは、女子選手にとって狭き門だ。遠藤は15年25回大会の平山智加以来、2年ぶりの女子選手参戦となる。しかも初出場。「女子は1人、しっかりやらないといけないと思います」と決意を話した。

 遠藤のターンは技術、スピードともに男子トップ選手に劣らない評価をされている。4期連続で7点超えの勝率が、それを裏付ける。期待された5月の福岡オールスターは足に手応えがあったが、予選落ち。「ちゃんとレースできなかった。うまくリズムに乗っていけなかった」と悔しさを込めて反省した。

 舞台となる鳴門は優勝経験もあるが「何年も行ってなくて…」と多少、不安もある。そんな遠藤も「SGで強い男子選手と走るのは楽しい。いろんな発見があります。SGは全部出たいです」と魅力を話す。湧き出る向上心、自身2度目のSG予選突破へ、前しか見ていない。【中川純】

 ◆遠藤エミ(えんどう・えみ)1988年(昭63)2月19日、滋賀県生まれ。県立八幡商高卒。ボート102期として08年5月びわこでデビュー、12年鳴門で初優勝。同期に河合佑樹、山田康二、滝川真由子、樋口由加里ら。107期の油浦ゆみは実姉。154センチ、45キロ。血液型A。

※明日は注目選手(下)