最強レーサー鈴木圭一郎(23=浜松)が、鮮やかな速攻を決めた。2周1角で鈴木静二をとらえると、ゴールまで独走。楽々とG2初優勝を手にした。

 ライバル7人を、1秒で葬った。8枠から高速スタートを決めると、最初のコーナーで早くも2番手へ。内枠勢に抵抗すら許さず主導権を握る。「スタートが決まった。エンジンは完璧なので、落ち着いて走ろうと思った」。先頭に立ってからは、危なげないレースぶり。8周回用に仕上げたマシンが、気温28度の熱風を涼風に変えた。

 「今年の目標はG2」と何度も口にしていた。奪取は時間の問題だったとはいえ、妙なジンクスになるのが嫌だった。「取れてとてもうれしい」と素直に喜んだ。これで8連勝の快進撃。中村雅人の持つ15連勝の記録更新は十分可能なムードだ。「プレッシャーになるの…」と言いながらも、「記録ハンター」の闘志には火が付いている。

 次のターゲットはG1ムーンライトチャンピオンカップ。伊勢崎のカクテル光線を浴びて躍動する。【天野保彦】