降格危機にあった名古屋グランパスに救世主が現れた。DF金井が横浜F・マリノスから移籍後、5試合に出場し3得点。3ゴールに要したシュート数はわずか4本と、抜群のシュートセンスを示している。今季は横浜でもシュート2本で2得点で、今季通算のシュート決定率は83・3%。3ゴール以上の選手ではJ1最高だ。

 移籍後の3ゴールはいずれも流れの中から。11日の鹿島戦での初得点は「全体が間接視野で見られてGKが前に出ていたのが分かった」という。GKの頭上を越す、見事なコントロールシュートだった。外したシュート1本は15日の横浜戦で、古巣相手に力んだのか、フリーの状態で打った右足シュートは大きく枠を外れた。それ以外は確実に枠へ飛ばし、冷静にネットを揺らしている。積極果敢な攻め上がりを見せる左サイドバックの加入後、名古屋は5連勝。最下位から14位に浮上し、J2降格圏を脱出した。次節26日の浦和戦でチーム7年ぶりの6連勝を狙う。【石川秀和】