J2アルビレックス新潟の左サイドバック渡辺泰基(22)が、たくましくなって帰ってきた。J2金沢への期限付き移籍からおよそ1年半ぶりに復帰。昨季は新潟戦の2試合を除く、40試合中37試合に出場し、リーグ戦初ゴールを含む2得点を挙げた。球際で激しく戦いながらも、警告、退場ともに「0」とフェアプレーも光った。

昨季プレーした金沢は守備を重視した戦いだったが、渡辺は持ち味の積極果敢な攻め上がりを見せ、チーム最多99本のクロスを放った。パスセンスの良さも示し、相手守備網の背後を突くようなスルーパスはDF登録選手ではリーグ2位の72本。1位は新潟堀米の76本で、今季は左サイドバックの定位置をその上位2人が争うことになる。

昨季の新潟はメンバーがほぼ固定され、チーム内の競争が少なかった。渡辺は「自分の居場所は新潟であり、このクラブで勝負する覚悟」と気合十分。J1昇格にはチーム内の競争も不可欠。左サイドバックのレギュラー争いがチーム力をさらに高める。【石川秀和】

高知キャンプでボールを追う渡辺
高知キャンプでボールを追う渡辺