勝利給アップなどを巡る日本プロサッカー選手会(JPFA)と日本サッカー協会との闘争は、国際問題に拡大された。日本協会は24日、JPFAから要求された(1)勝利給アップ(2)肖像権保証(3)大会ボーナスアップの要望に対し、(1)と(3)は「NO」。(2)は「Jリーグと審議中」と返答した。JPFAはこの日、国際プロサッカー選手会(FIFPro)に現状を報告。FIFProからの指示を待つが、影響力のあるFIFProを巻き込み、事態は混迷を深めていく。
協会からの歩み寄りはなかった。日本協会はこの日、JPFAから21日の代理人交渉で要求された勝利給アップなど、ほとんどの項目に「NO」を突きつけ、事実上、交渉決裂となった。唯一、肖像権保証に関しては「Jリーグ、J各クラブとも相談した上で返事する」と、弁護士を通じて返答した。
JPFAの清岡哲朗執行役員は「多くの選手が小倉会長の発言(ボイコットしたい選手は、どうぞ)にがっかりしているし、選手会のシンポジウム(22日)での熱い思いが届いていないとは本当に残念です。リスペクトできない」と興奮気味に話した。
協会から「NO」の返答を受けたJPFAは24日、さっそくオランダ・アムステルダムに本部を置くFIFProに現状を報告した。同執行役員は「日本の現在の状況はヨーロッパでも報じられていて、ここ何日間かFIFProから問い合わせがあった。今日正式に現状を報告したので、今後FIFProの返事を待って選手たちと相談してこれからの方向性を決めたい」。3月の親善試合(25日のモンテネグロ戦、29日のニュージーランド戦)をボイコットすることなども含めた対抗策を国際機関に伝えた。
さらに協会から、アジア杯(来年1月7日開幕、カタール)に向けた国内代表合宿初日(27日)に代表宿舎で選手会を開く趣旨の申請も却下された。JPFAはこの日、協会に対して「再考してください」と再申請した。これも通らなかった場合、代表招集前に別の場所に選手を集めることや、電話で各選手の意見を集めるなど、別の方法を探ることになる。前回9月のパラグアイ戦前は、首都圏の代表宿舎で行われた選手会の話し合いは許可されていた。今回の協会が拒否したところに、協会の苦しさも透けて見える。
交渉は第1回で決裂。今後両者が話し合うのは、肖像権保証の項目のみとなった。今後はFIFProがどう判断するかが鍵を握る。FIFProがJPFAの主張を受け入れた場合、FIFAへ働きかけることが想定される。展開によっては、FIFAが介入する可能性もある。
協会が急転「YES」と言わない限り、今後は、FIFAの干渉か、ボイコットか、選手会の敗北宣言の、いずれかの可能性を残すのみ。突破口は見えてこない。【盧載鎭】


