U-23日本代表の関塚隆監督(51)は8日、ロンドン五輪アジア最終予選アウェー・マレーシア戦(22日)に向けたスタッフ会議を開き、11日に鹿児島・指宿での浦和キャンプの視察を明言した。浦和のFW原口元気(20)の招集が確実となった。

 午後8時過ぎ、5時間以上の会議を終え、帰路に就く関塚監督の表情は硬かった。笑顔は少なく「この前の試合の分析をしました」と言葉少な。その表情が焦りを物語る。その中で、報道陣から国内組の視察予定を問われると「指宿に行きます。以上です」とだけ応えた。浦和の視察に専念することを決断した。

 15日、浦和はFCソウル(韓国)との練習試合を予定しており、新たな攻撃要員として期待する原口の実戦でのコンディションを確認する。日本は前回シリア戦で敗北し、現在はC組2位。勝ち点、総得点でシリアを逆転するためには、マレーシア戦での大勝が必須になる。FW大津ら海外組の招集は実現するか未知数なため、少しでも攻撃陣の層を厚くしたい考えだ。

 日本協会はマレーシア戦の直前合宿をシンガポールで行うことも発表。18日から合宿し、21日に決戦地クアラルンプールに入る。試合前日の現地入りは関塚監督下では初で、格下相手でも情報漏れを極力避ける狙いもある。【由本裕貴】