3連勝で6月白星締め! J2札幌は群馬に1-0で勝利した。決定機を何度もつくりながらゴールが割れなかったが、後半25分にFWヘイス(27)がゴール前のこぼれ球に反応し、頭で押し込んだ。主力のMF宮沢、マセードを欠く中、遠征4連戦の初戦を白星で飾った。19試合で13勝3分け3敗の勝ち点42に伸ばし、首位をキープした。

 FWヘイス待望の敵地1号が、貴重な決勝弾になった。0-0の後半25分、DF福森のクロスを群馬GK清水がはじき、バウンドしたボールをしっかり頭で合わせ、無人のゴールに流し込んだ。「日々、こぼれ球を狙っておけと言われていたので、狙った通り。うまくいったよ」と喜んだ。

 好調11番は、札幌ドームでは既に2得点も、敵地では、これが初ゴール。試合2日前の24日「神様に、札幌ドーム以外でも点が取れるようお祈りしておこう」と話していた願いが見事かなった。得点後は天を指さし、感謝の祈りも忘れなかった。

 お膳立てした福森のクロスには因縁があった。3月26日京都戦、絶妙の左クロスをヘッドで合わせたが、ボールはわずかにゴール上へ。「あんなにいいボールは決めないといけない」と猛省した。開幕直後はボールへ反応していても、シュートに精度がなく、決定機を逃していた。だが、6月4日千葉戦でJ1号を決めてから5戦3発と、出場時間に比例して得点感覚が鋭さを増し、結果につながってきた。

 マイペースで生活できていることも、プレーへの集中力を高めている。開幕から4カ月は鈴木通訳の車にマセード、ジュリーニョと相乗りして練習に通っていたが、申請した国際免許が承認された。今週オフ明けの22日から、レンタカーを運転している。「自分の時間で動けるのはいいことだよ」と話していた。

 次節はチーム最多10発のFW都倉が累積警告で出場停止となるだけに、ヘイスの存在意義は、さらに高くなる。「次も点を取って勝つ」。5年ぶり函館開催は、初の2戦連発で4連勝に導く。【永野高輔】