ガンバ大阪は23日、U-20(20歳以下)日本代表MF堂安律(19)がオランダ1部フローニンゲンへ期限付き移籍すると発表した。期間は7月1日から来年6月30日まで。堂安はこの日、吹田Sで会見を開き「死に物狂いで1年間やっていきたい」と強い決意を示した。

 移籍を決断したきっかけは、4試合3得点で大活躍だった5月のU-20W杯。もともと海外志向は強かった。だが、実際に世界と戦ったことで手応えをつかみ「(行きたい)気持ちが倍以上になった」と思いが強まったことを明かした。

 昨年オランダの名門PSVからオファーを受け、注目していたリーグ。「いろんな選手がオランダでステップアップしている。(他の欧州クラブにも)毎試合見られるという緊張感がある」。移籍先を選ぶのにまずは出場機会を優先。「ベストなチームと環境。技術だけでなく外国人に当たり負けしないフィジカルの強さも見せたい」。堂安の長年の夢を応援するため、G大阪側も移籍を容認した。

 今の最大の目標はW杯ロシア大会出場だ。「オランダで爆発的な活躍をすれば、選んでくれる監督やと思う」。その先の20年東京五輪では間違いなくエース候補。日本を、世界を代表する選手になるためにも、ジュニアユースから育った愛着あるクラブを離れ、成長できる道を選んだ。

 明日25日のホーム川崎フロンターレ戦が最後の試合となる。試合後にはセレモニーも予定されており「やっぱ点取りたい」。フローニンゲンからもゴールに直結する動きを評価された。結果を出すことでつかんだ海外移籍の夢。19歳の挑戦がここから始まる。【小杉舞】

 ◆堂安律(どうあん・りつ)1998年(平10)6月16日、兵庫・尼崎市生まれ。西宮SSから中1でG大阪ジュニアユースに入団。ユース所属の高2時に16歳11カ月18日でクラブ最年少J1デビュー。16年に高3で飛び級のトップ昇格を果たし、同年10月U-19アジア選手権では大会MVPを獲得。16年度の年間アジア最優秀ユース選手賞も受賞した。J1通算14試合3得点。172センチ、70キロ。