残留争い中の17位サンフレッチェ広島が惜敗し、7戦未勝利となった。

 ともに無得点で迎えた後半30分、途中出場のサガン鳥栖FW趙東建にセンターサークル付近から右足シュートを放たれ、GK中林の頭上を越え、直接クロスバーに当たってゴールインした。約51メートルの超ロングシュートだった。前半途中から再三の好機をつくりながら得点できなかった広島は、前がかりになっていた一瞬の隙を突かれた。

 J2降格危機に陥り、中断期間中に就任した広島ヨンソン監督のJ初陣だった。クラブOBでスウェーデン人の指揮官は「ゴールチャンスをつくったことは評価できる。決められるチームになると信じたい」と強気だった。G大阪から途中加入したDF丹羽は、移籍後リーグ戦初出場を先発で飾った。「結果が出ると監督、味方を信じて継続してやっていきたい」。同じく前G大阪のFWパトリックも先発し、無得点だったが3本のシュートを放った。

 一方の鳥栖は今季アウェー初勝利であり、過去未勝利だった敵地広島での初白星。フィッカデンティ監督は「とにかく結果にこだわってやってきた。結果が出たことが何より」と喜んでいた。