J1ベガルタ仙台MF奥埜博亮(27)が5日のアウェー鹿島アントラーズ戦で、4試合ぶりに先発復帰することが濃厚になった。奥埜は16年8月6日のアウェー鹿島戦では前半35分にゴールを決め、14年4カ月ぶりの鹿島戦のアウェー勝利に導いた。「あのようなゴールを取れればいい」と気合十分だ。

 開幕4試合で2得点と幸先いいスタートを切ったが、それ以降はゴールから遠ざかっている。4月12日のルヴァン杯ジュビロ磐田戦で右臀部(でんぶ)を負傷し、同月16日のホーム鹿島戦を欠場。5月20日の横浜F・マリノス戦でリーグ戦先発復帰したが、7月2日のJ2山形との練習試合で左太ももを打撲した。「ケガで体力的にも、試合勘的にもまだまだな状態だった。体力は戻ってきている」と語った。

 奥埜が先発から離れた時期に、若手のFW西村拓真(20)やMF佐々木匠(19)がシャドーで活躍し、成長を示した。先発出場にもゴールにも飢える男に対し、渡辺晋監督(43)は「シャドーで引いている弊害があった」と自らの考えを個人的に伝えていた。そして、「明日(5日)はゴールに向かうプレーをどんどんして欲しい。紅白戦では、そのようなプレーは出ていたと思いますよ」と変化に手応えを示した。

 奥埜に課された使命は、チームを2カ月ぶりの公式戦勝利に導くことだ。「チームとして勝てていない。アウェーですけど勝てるように」と意気込んだ。