レノファ山口MF小塚和季(23)は、後半42分に同点PKを獲得したが、勝ちきれず「1でも勝ち点は、欲しかった」と、淡々とした口調ながらも失望感をにじませた。

 後半18分に途中出場すると、積極的に仕掛け、同42分に相手ペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得した。そのPKを、同44分にFW岸田和人(27)が落ち着いて右足で決め、アウェーでの勝ち点1が見えていたがロスタイム3分に失点。試合後「同点に追いついて岸君(岸田)が前から行ったんですけど、アウェーなので勝ち点1でも良かったんじゃないかと僕は思った。チームで、そこがはっきり出来ていなかった。引いて守っても良かったと思う」と敗因を自ら分析した。

 新潟・帝京長岡高から13年にJ1アルビレックス新潟に入団も、出場機会を求めて14年に当時JFLの山口にレンタル移籍。15年にJ2昇格に貢献し、翌16年には新潟に復帰したが、リーグ戦では6試合の出場にとどまり今季、再び山口に移籍。「移籍は2回目。結果を出さないといけない。J1に1年、戻ってやってみて試合を読んだり、決定的な仕事をする部分を成長させたくて、もう1回山口に来た。ゴールは決めていますけど、個人的にはアシストにこだわっているので、マズいと思っています」と危機感を口にした。

 今季は6ゴール決めているが、この日も途中出場だった。6月に就任したアルゼンチン人のカルロス・アルベルト・マジョール監督は「小塚を途中で入れるのは今週、やってきた。良くなった」と評価したが、小塚自身は満足していない。「今週、最初からスタメンは外れていた。出たら得点に絡むのはスタジアムに入った時から、ずっと意識していた。スタメンから外されたことは意識して、体調は落とさないようにしている。正直、手応えはないので、もっと監督と話をしないといけない」と巻き返しを誓った。【村上幸将】