風を読み、鬼門突破だ。2連勝中のベガルタ仙台は明日26日に敵地で北海道コンサドーレ札幌と対戦。会場の札幌厚別では10年ぶりの試合で、時代が違うとはいえ、通算1分け7敗と勝利がない。渡辺晋監督(43)は「基本的に強い風が吹く。風がゲームを左右する」と語った。

 プロ人生を札幌でスタートさせ、現役時代から厚別の風を知る。「追い風だと、この位置からのミドルシュートで入るのか、というくらいにボールに勢いが増す。ゴールキックも飛ぶ」。風を意識するからには、コイントスも「重要です」。以降は口を閉ざしたが、風上(追い風)を選んで先制点を狙うとみられる。

 風下(向かい風)では守備に力を入れる。その点、昨季J2松本に所属したGKシュミット・ダニエル(25)の存在は心強い。強風で有名なアルウィンが本拠ながら、リーグ最少失点。「向かい風時の裏に出てくるボールは早くくる」と引き締めた。

 当日の予報では、試合開始午後2時時点の現地は晴れ。気温は24度、風速約5メートルの西風。札幌には公式戦直近5戦は4勝1敗と相性がいい。風を味方にしたら、3連勝が舞い込んでくるはずだ。【秋吉裕介】