清水エスパルスFW北川航也(21)が、チームの勝利に直結するゴールを決める。12日、清水三保グラウンドで次節ホーム川崎フロンターレ戦(16日)に向けた練習をスタートさせた。午前10時頃から始まった練習は、インターバル走を終えてボール回しが始まったところで雨が強まり、雷鳴も近くなり急きょ中止。約30分間で終了になるアクシデントにも「しっかり走ったので、大丈夫です」と好調の様子だった。

 Jリーグが最も優れたゴールを表彰する「月間ベストゴール」8月分を、初受賞。8月9日C大阪戦は2-2で迎えた後半28分、DF松原后(21)の左クロスに、左足ヒールで合わせる相手の意表を突いたシュートで3点目を奪った。「素直にうれしい」と言いながら「評価はうれしいけど、もっと得点は取れた」。

 ストライカーとして、記憶に残るゴールがある。「子どもの頃、影響を受けてこの世界に入った」と言うのは、07年9月1日静岡ダービーのアウェー磐田戦、FKからFWチョ・ジェジンが決めたダイビングヘッド。小学生だった北川は、エコパスタジアムのスタンドから歓喜の瞬間を見つめた。10年後、プロとしてピッチに立つ若き戦士は前節アウェー甲府戦(9月9日・1-0)で、MFミッチェル・デューク(26)のトリッキーなパスに合わせ、決勝点を奪った。「見に来てくれた人の心に残ってくれれば、うれしい。もっとゴールを決めて、チームに貢献できるように頑張る」と話した。【保坂恭子】