アルビレックス新潟は引き分け以下ならJ2降格の可能性があった状況で、踏みとどまった。17試合ぶりの勝利でJ1残留に望みをつないだ。

 後半22分、MF小川佳純(33)が決勝点。MFホニ(22)の右からのクロスに合わせ、中央に走り込むと、相手DFのクリアを左足で押し込んだ。

 小川は8月に鳥栖から期限付き移籍し、これが移籍後初、そして今季初得点。「ホニからクロスが来るのは分かっていた。いいボールがこぼれてきた」。クロスを入れたホニも「練習通りの形。小川さんがうまく決めてくれた」と、ぴったりの呼吸だった。

 先制しても後半に逆転されるケースが目立ったが、この日は後半も守備の集中力が途切れなかった。途中出場でセンターバックに入ったDF大野和成主将(28)は「縮こまらず、新潟らしくアグレッシブに行こうと思った」。ボールを奪いに行く守備と、奪ってからの速い攻撃を貫いた。

 勝ち点15の18位と、J1残留の崖っぷちにいることに変わりはない。それだけに、この勝利で一段と引き締まった。大野は「次ぎも勝つだけ。それしかない」。勝利の重みを感じながら、次節磐田戦(21日)に向けて気持ちを切り替えた。