首位湘南ベルマーレは、名古屋グランパスに逆転負けを喫し、J1昇格決定は最速でも、2試合後の第39節ホームのファジアーノ岡山戦(29日)となった。

 1点ビハインドの前半27分、MF菊地俊介(26)が、右サイドからのクロスを胸でトラップし、右足でゴール右隅に決めた。J1復帰に王手をかけていた湘南ベルマーレは、勝利と同時に3位V・ファーレン長崎が敗れれば、J1自動昇格圏の2位以内が確定。1時間早く試合が始まっていたV・ファーレン長崎は、菊地の同点ゴールの時点で、レノファ山口に先制を許し、一時は2つの条件クリアに近づいていた。菊地が前半40分にゴール前で相手DFをかわし、右足で決めた技ありゴールで逆転したが、それとほぼ同じころに、V・ファーレン長崎も逆転に成功していた。

 結局、湘南ベルマーレのハーフタイム中に、V・ファーレン長崎の逆転勝利が決定。この日の昇格決定は消滅した。菊地は「試合中、長崎の結果はまったく知らず、こちらの試合が終わってから知った」と、チーム全体が試合に集中した状態だったと明かした。それでも、後半は2点を失い、逆転負け。次節での昇格の可能性が消滅し、遠のいた格好となった。

 FW山田直輝(27)は「立ち上がりが大事だと思っていたのに、自分のプレーから失点し、申し訳ない気持ち」と反省し、連勝でホームでの昇格を誓った。菊地も「キャプテンマークを巻いているし、自分が引っ張っていかないといけない」と、気持ちを新たにしていた。