ガンバ大阪が川崎フロンターレとの激闘を制して、9年ぶり5度目の優勝に王手をかけた。1-3の劣勢から残り約10分間で3得点する大逆転劇。後半38、42分のゴールで追い付くと、同47分にMF丹羽匠(17)が勝ち越し点を挙げた。京都は昨年準優勝の広島を下して16年ぶり2度目の優勝に王手。決勝は関西対決となり、19日に長野Uで行われる。

 2点リードを許したまま試合は終盤へ。だが、G大阪は1人として諦めていなかった。後半38、42分と立て続けにゴールして追い付くと、後半ロスタイムに途中出場のMF丹羽が相手のクリアを右足で直接合わせて勝ち越した。勝利の立役者となった丹羽は「無我夢中。気持ちでいった」。残り約10分間で逆転する劇的な幕切れだった。

 準々決勝も後半ロスタイムに追い付き、PK戦で勝利。今大会は粘り強さが光っている。実好礼忠監督(45)は「これが実力」。丹羽も「ギリギリまで激しくできている」と手応えを得た。決勝進出は3年ぶりで歴代最多8度目。だが、優勝は宇佐美(現デュッセルドルフ)が在籍していた08年以来遠ざかっている。指揮官は「勝ってみんなで騒ぎたい」。相手は同じ関西勢の京都。歴代最多4度の優勝を誇る強豪が、再び頂点に王手をかけた。