Jリーグ新人研修が1日、静岡県内で始まり、FC東京の16歳MF久保建英ら46クラブから151人が出席した。

 昨年11月にプロ契約を結んだ久保は今年が対象。3日間あり、初日は村井満チェアマンや木下由美子理事の講義を受けた。

 クラブビジネスに関するグループワークでは「誰かが話さないと始まらない」と積極的に発言し「今まで全く考えたことがなかったので興味深かった。これからは興味を持たないといけないなと思いました」と話した。

 昨季途中にプロになった上、他クラブの新人にはU-20、17日本代表でチームメートだった選手も多い。「いい意味で新鮮ではない部分もあった」としながらも、村井チェアマンから10年後もプロとして生き残っている選手が少ない現状を説かれると「うすうす分かっていたけど、やはり甘くない。できるだけ長くプレーしたい」と意欲的に話した。研修の最終日までには5年後の自分に宛てた手紙も出す。「3日間かけて考えますが、久保がやってるからサッカー始めたと言ってもらえるような、大きな存在になっていたい。ふわっとした言い方で申し訳ないんですが、ひと言で言えば、すごい選手」と夢を膨らませた。

 まだ高校は卒業していないが、通信制に転じて自由な時間ができた。24時間サッカーに集中できる環境はについて報道陣から質問されると「寝る時間もあるので」とおどけつつ、空き時間を有効活用するため「語学を学びたい」。バルセロナの下部組織で育ったため「1つ(スペイン語)は話せるので、次は英語。サッカーをやっていく上で、英語はどこでも使えると思うので。スペイン語は単語は1つ2つ忘れたりもするけど身についたら忘れない。英語を学ぶのも、ほかの言語を覚えていることで、ゼロからよりも覚えやすいと思う」と意欲を見せた。

 新人研修後、チームの沖縄・糸満キャンプに合流する。1月27日のJリーグアジアチャレンジ、インドネシア・バヤンカラFC戦で2ゴール。プロになったことでシーズン頭からトップチームに合流、連係を高められている。この3日間はチームを離れたが、他クラブの新人にも刺激を受けながら、24日の開幕戦(対浦和レッズ、味スタ)を目指す。