J3参入2年目のアスルクラロ沼津が5-1でJ2松本山雅FCに大勝した。1-1で迎えた3本目にFW畑潤基(23)が2得点を挙げるなど、格上相手に自慢の攻撃力を発揮。Jクラブとの今季初実戦を勝利で飾り、チーム始動後の実戦は3戦全勝。開幕に向けて順調な仕上がりを見せている。

 沼津が格上相手にゴールラッシュを見せた。1-1で迎えた3本目の3分、FW畑が右足強烈ミドルで勝ち越しゴールを挙げると、一気にたたみかけた。同16分にFW石田雅俊(22)がDFのマークを振り切り、左足でチーム3点目。29分には畑がこの日2点目をマークし、41分にMF前沢甲気(24)のゴールで大勝劇を締めくくった。

 2得点を挙げた畑は「たくさん取れたことはチームとして自信になったと思います」。J3参入初年度の昨季はリーグ最多60得点を挙げ、3位でシーズンを終えた。1人で19得点をマークしたFW薗田卓馬(24)がJ2徳島へ完全移籍したが、破壊力抜群の攻撃力は今季も健在。得点源だったエースが抜けた穴を埋めるべく、攻撃陣の「アピール合戦」は激しくなってきている。

 吉田謙監督(47)はチームの仕上がりに手応えを示した。「負けるより勝った方が自信になる。攻守でいい形が出ていました」。チーム始動後の実戦では3試合で計10得点をマークし、3戦全勝。この日チーム5点目を挙げたMF前沢も「チームとしての意思統一ができていると思います」とうなずいた。

 今後はJ2山形やJFL2連覇中のホンダFCなどと練習試合を行う予定だ。吉田監督は「この結果に満足せずに引き締めてやっていきます」と言った。3月11日の開幕戦(対東京U23)を見据え、さらにチーム状態を上げていく。【神谷亮磨】