ジュビロ磐田はホームでヴァンフォーレ甲府を3-2で下した。途中出場のMF荒木大吾(24)が、1-2の後半41分に同点弾。同ロスタイムには決勝点を決めて、チームを公式戦2連勝に導いた。

 磐田の名波浩監督(45)は、1日のリーグ浦和戦から先発11人を総入れ替えした。ボランチにプロ初先発となるMF伊藤洋輝(18)を起用するなど、フレッシュなメンバーで公式戦2連勝を狙った。しかし、0-0の前半21分。右サイドを突破され、最後は中央からネットを揺らされた。

 序盤で先制を許すと、攻撃もあと1歩のところで精彩を欠いた。同26分、ゴール前のこぼれ球をFW小川が右足で狙ったが、相手GKの好セーブに遭う。同27分にも右クロスを頭で合わせたが、今度はゴールの枠を外した。

 この日、会場では東京オリンピック(五輪)世代となるU-21日本代表の森保一監督(49)が視察。同年代代表への復帰を目指す若きエースが、御前試合で果敢にゴールに迫った。だが、無得点。1点のリードを許したまま、前半を折り返した。

 それでも後半には、意地を見せた。同9分、右CKのこぼれ球を拾ったMF山本康裕(28)が、左足で豪快に同点弾。同16分に再び勝ち越しを許したが、終盤にドラマが待っていた。途中出場のMF荒木が、同41分、ロスタイムと立て続けにゴール。土壇場で試合をひっくり返した。

 昨季右足に大けがを負った山本、荒木の復帰後初ゴールで公式戦2連勝を飾ったチームは、これで同5戦負けなし。荒木は「次も絶対に勝ちます」と言った。次戦は、中2日で迎える7日のリーグ清水戦。負けられない一戦を前に、勢いはまた加速した。【前田和哉】