中国スーパーリーグの遼寧宏運から今季、横浜F・マリノスに加入したカメルーン代表MFオリビエ・ブマル(28)が、ヴィッセル神戸戦で移籍後、初ゴールを決めた。
スコアレスで迎えた後半13分、左サイドのMF天野純からの横パスを中央で受けると、左足1タッチでDFの股を抜き、そのまま抜け出してGKとの1対1から左足で決めた。ゴールを決めた次の瞬間、ピッチをダッシュしてチームメートと歓喜を爆発させた。
1分後に途中交代でピッチを後にしたが、そこからチームはまさかの2失点で連敗を喫した。試合後、初ゴールについて聞かれたブマルだったが「結果に関して、すごくきつい。2戦連続で逆転負け。自分たちでチャンスを作ったのに、決めきれず、逆に1、2チャンスくらいで逆転されてしまうと、残念な気持ちでいっぱい。これから、どうしようかと考えてしまう」と言い、落胆をあらわにした。
再度、取材陣からゴールの感想を聞く質問が飛んでも「私がファンの目の前で、ああいうファーストゴールを決められたのは、すごくうれしいが結果的に喜べない。勝って喜びたかったが、負けてしまっては意味がない」と悔しさばかりが口を突いて出た。
さらに「ゴールは鮮やかだった。イメージは出来ていたのか?」と、ゴールの感想を問う3度目の質問が飛ぶと、ブマルは「自分がファーストタッチをして、GKと1対1になることは想定していたので、ゴールが生まれた」と、ようやくゴールシーンを振り返った。
それでも、よほど敗戦が悔しかったのか「ゴールが、どうこうではないです。チームの勝利に対してアシスト、シュートをしていかなければいけない。勝つことが大事。次に向けて準備したい」と、あくなき勝利への執念を見せてスタジアムを後にした。【村上幸将】