J1清水エスパルスは1-1でJ2ヴァンフォーレ甲府と引き分けた。MF村田和哉(29)が開始14秒で先制点を挙げたものの、後半5分に追いつかれた。その一方で勝ち点1を積み上げ、B組首位をキープした。

 電光石火のゴールで、清水が先制した。前半開始14秒。相手のクリアボールを拾ったFW鄭大世(34)が右サイドにスルーパス。走り込んだ村田が、右足ダイレクトで合わせた。放たれたグラウンダーのシュートはアウト回転しながらゴール右隅へ。清水が誇るスピードスターが、ファーストタッチで決めた。

 村田自身も待ち望んだゴールだ。公式戦での得点は、2016年6月26日のJ2山口戦以来661日ぶりだ。今季、リーグ戦での出場は0。ルヴァン杯は3試合連続で先発していたが、無得点だった。その状況下、この日は、今季公式戦初出場のDF飯田貴敬(23)と右サイドでコンビを組んだ。2人は滋賀の強豪、野洲の先輩後輩。村田が「一緒にやれるのが楽しみ」と話した一戦で輝きを放った。

 1点リードのハーフタイム、ヤン・ヨンソン監督(57)は選手に「残り45分、自分たちのゲームにしよう」と送り出した。しかし、一瞬の隙を突かれた。後半5分、ロングパスで揺さぶられると、自陣右サイドのクロスからオウンゴールで同点ゴールを献上。

 試合が振りだしに戻った同12分にはFW北川航也(21)に代えてFW長谷川悠(30)を投入。先制点を挙げた村田もサイドを駆け上がりクロスからチャンスを作るも、最後まで追加点は奪えず。勝っておきたいJ2相手にドローで試合を終えた。【神谷亮磨】