ジェフユナイテッド千葉対大宮アルディージャ戦の試合後の午後8時23分、千葉県東方沖で震度5弱の地震が発生した。試合が行われたフクダ電子アリーナがある千葉市は震度4だった。

 2005年に出来た同スタジアムは耐震構造のため、被害はなかったが、千葉のフアン・エスナイデル監督(45)が監督会見に臨もうと会見場の椅子に座り、総括を話そうとした矢先に、報道陣の携帯電話、スマートフォンから一斉に緊急地震速報の、けたたましい警報音が鳴り響いた。それと、ほぼ同時に地面から音を立てて会見場が激しく揺れ、それが1分ほど続いた。

 エスナイデル監督は揺れが続く中、会見場の天井を不安そうに見上げた。揺れが収まった段階で、仕切り直して総括を語るよう、クラブの広報から促されると「ハッハッハ…まだ揺れてるね」と笑った。そして、先制しながら大宮に3連発を食らい逆転負けした試合について「試合は地震のような感じだよ。前半と後半は違う感じになりました。前半、決定機が上がれば違う試合になった。前半の相手の同点弾でダメージを与えられた。勝つためのハードワークをした。ゴールを決めた方が勝つ」と苦笑いした。

 クラブ関係者は、ニッカンスポーツ・コムの取材に「大きな被害はありませんでした。耐震構造ですし、安全対策も万全です。でも、このあたりで、あまり地震も起きないんですが…」と安全性を強調した。別の関係者は「フクアリが揺れることは、珍しいですね。それほど、大きかったということでしょうね」と、被害がなかったことに安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 フクダ電子アリーナは無事だったが、最寄りのJR蘇我駅に乗り入れている千葉方面のJR各線は7日午後11時過ぎの段階になっても、木更津-君津間で上下線とも運行を見合わせるなど、ダイヤに大幅な乱れが生じている。【村上幸将】