北海道コンサドーレ札幌はジュビロ磐田とスコアレスドローに終わった。前半33分に得たPKを決められず先制を逃すと、後半もゴールが遠かった。連敗は2でストップし、3試合ぶりの勝ち点1をつかんだが、リーグ戦ここ4試合で得点はわずかに「1」。7勝6分け4敗の5位で前半戦を終えたチームは、決定力を磨いて後半戦に突入する。

 札幌は前半のチャンスを生かせなかった。32分にMF駒井のクロスが相手DFの手に当たり、33分にPKを獲得した。キッカーはFWジェイ。古巣を相手に初先発したストライカーが、たっぷり時間を使って放ったシュートはゴール左スミへ。だが、横っ飛びした磐田GKカミンスキーにはじかれ、先制機をものにできなかった。

 前半、磐田のシュートは0本。後半は5本打たれたが、試合のペースは札幌が握っていた。それでも得点には届かず、スコアレスドロー。ジェイは「決められなかったのは残念だけど、誰でもPKはミスがある。次のPKも絶対に俺が蹴って、俺が決める」と、悔しさを次への糧に気持ちを切り替えた。ミハイロ・ペトロビッチ監督(60)も前向きな言葉を並べた。「どのチームが相手でも勝つんだという気持ちを見せてくれている」と、笑みすら浮かべた。

 連敗を2で止め、3試合ぶりに勝ち点を「1」上積みしたが、リーグ戦では直近4試合で1点しか奪えていない。それでもペトロビッチ監督の指導が始まってまだ7カ月目。試合後の会見で「新しい選手の獲得は視野に入っていない」と話したとおり、現有戦力でシーズンを戦い抜く覚悟。裏返せば、攻撃の完成度さえ高まれば、ゴールに結びつける自信があるということだ。

 前半戦を終え、順位は5位。「勝ち点29で終えていれば満足していいけど、2点足りないなという評価」とペトロビッチ監督。次節アウェー名古屋戦ではDFキムの出場停止も明け、リーグ戦中断期間前のフルメンバーがそろう。次節は得点と5試合ぶりの勝利だけを目指し、敵地へと乗り込む。【保坂果那】