台風12号の影響で、4位レノファ山口FC対2位のFC町田ゼルビアとの上位直接対決、10位ファジアーノ岡山対12位の徳島ヴォルティス、20位カマタマーレ讃岐対9位モンテディオ山形の試合が、28日の段階で中止が発表された。

 首位の松本山雅FCは、11位ヴァンフォーレ甲府とホームで対戦する。前節25日のアウェー大宮アルディージャ戦では、MF中美慶哉が前半32分に大宮MFマテウスへの乱暴行為で一発退場となり、同ロスタイム3分に先制を許す苦しい展開も、後半のFW永井龍(27)の2発で逆転勝ちし、大きな勝ち点3を手にした。J1から降格した甲府とは、6シーズンぶりにJ2で戦った4月14日のアウェー戦は1-0で勝った。公式戦通算成績は4勝1分け2敗で、松本がJ1で戦っていた15年以降の公式戦で見ても4連勝と分はいい。勝ち点1差で追走する町田の試合が中止になっただけに、勝って勝ち点差を広げて、プレッシャーをかけたいところだ。

 今節最大の注目カードは町田と勝ち点3差の3位・横浜FCが、勝ち点3差の6位アビスパ福岡とアウェーで対戦する1戦だろう。横浜FCが勝てば、試合が中止になった2位町田と暫定ながら勝ち点で並ぶ。一方、敗れれば勝ち点で福岡に並ばれ、得失点差で上をいかれる。ただ、過去のデータを見ると、福岡が直近は2勝3分けと5戦、ホームでも2勝1分けと3戦連続で負けがない。横浜FCには正念場となりそうだ。

 6月23日に福岡に勝った後、1分け4敗で1カ月以上、勝利から見放されている5位大分トリニータは、アウェーで14位FC岐阜と対戦する。岐阜には11年以降、9勝2分けでアウェー戦も5連勝と相性は抜群。山口と町田の試合が中止となり、岐阜に勝ち横浜FCが引き分け以下の場合は、暫定3位に浮上できる可能性もあるだけに、勝ち点3を狙いたい。

 福岡対横浜FC、岐阜対大分の結果が、混戦が続くJ2上位戦線の今後に影響を与えそうだ。