味の素スタジアムは、ヴィッセル神戸MFイニエスタ効果で4万4801人の大観衆が押し寄せ、1年ぶりの満員となった。肝心の試合にはイニエスタは不在のため欠場。やや拍子抜けの感はあったが、試合は満員のスタンドの熱気にあおられるように、両チームの選手は激しくスプリントを繰り返した。

 前半は決定機をつくれずに両チーム無得点で折り返した。後半、神戸はFW渡辺、古橋を投入。FC東京もMF東をピッチに送り、得点を狙った。28分にはFKのこぼれ球をMF米本がダイレクトで狙うも、わずかにバーを越えた。東京が左サイドから何度も崩しにかかるが、最後のところで神戸DFも体を投げ出してブロック。

 39分、東京はルーズボールに反応した途中交代のFWリンスが素早く反応。神戸GKキムも飛び出して勝負に出たが、リンスが冷静にかわし、最大のチャンスをつくったが、その後のパスが乱れ、絶好機をフイにした。

 終了間際の45分、FWディエゴがゴール前に持ち込み、右サイドを並走していたFWリンスにパス。これをリンスが右足でゴール右に決めて待望の先制点を奪った。試合はこのまま終了し東京が超満員のファンの前で貴重な勝ち点3を手にした。