ヴィッセル神戸のスペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(34)が、Jリーグ5試合目で初のアウェー戦に先発する、湘南ベルマーレ戦が行われる神奈川・平塚市のBMWスタジアムも“イニエスタフィーバー”に沸いた。

 イニエスタは午後5時22分に、バスでスタジアムに入った。通常、アウェーチームのバス到着口にはいないはずの、緑の湘南のレプリカユニホーム姿のサポーターが、バス出入り口の両方に並び、「イニエスター!!」とバスに声援を送った。

 バス出入り口付近の席に陣取ったサポーターも、スマートフォンを向けてイニエスタの写真を撮ろうと、身を乗り出して息巻いた。中には、車体でバスの乗降口が見えず「マジか!? 完全に見えない」と声を大にして失望を訴える湘南サポーターもいた。

 この日のチケットは、7月18日午前10時から一般販売されたが、約1万5000席が約10分で完売していた。神戸のグッズを売るショップには、湘南のサポーターも足を運び、イニエスタのグッズを興味深そうに眺めていた。スタジアム周辺には子ども連れも多く、親に「何でイニエスタは神戸に入ったの?」などと質問する子どももいた。

 イニエスタに2戦連続アシストした、元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(33)の人気も高かった。ポドルスキは到着するなり、芝の感触を確かめようとピッチに出ると、神戸サポーターに手を振り、大歓声が起きた。この日、試合前のピッチでは、少年サッカーの試合が行われていたが、試合後、選手たちが「ポドルスキ~!!」と叫ぶと、ポドルスキは気さくに手を振り、笑みを振りまいていた。【村上幸将】