ジュビロ磐田は、アウェーでセレッソ大阪と1-1で引き分けた。0-0の後半10分。DF桜内渚(29)が、こぼれ球を押し込んで先制点を奪った。同33分にCKから同点とされたものの、前節ホーム名古屋グランパス戦でクラブワーストタイの6失点を喫した守備陣が奮闘。追加点を与えず、アウェーで貴重な勝ち点1を積み上げた。22日の次節は、ホームで横浜F・マリノスと対戦する。

磐田が3試合ぶりの勝利を狙って敵地に乗り込んだ。名波浩監督(45)は、クラブワーストタイの6失点で大敗した前節ホーム名古屋戦から先発5人を変更した。17試合ぶりに、MF中村俊輔(40)をトップ下に配置。2トップの一角には16試合ぶりの先発となったFW小川航基(21)を起用するなど大幅なテコ入れを行い、勝機を探った。

その1人、DF桜内が結果で応えた。0-0の後半10分、DF高橋祥平(26)の右クロスを相手GKがキャッチミス。その混戦から生まれたこぼれ球に反応すると、右足ボレーでゴールに流し込んだ。試合前には「前向きなプレーを増やして、チームのために全力を尽くしたい」と誓っていたチーム主将の今季初ゴールで、先手を取った。

しかし、後半33分にCKから一瞬のスキを突かれて失点。同点とされると、圧倒的に主導権を握られた。それでも、チームは今季、先制点を奪った7試合で無敗(5勝2分け)を誇る。同37分にCKから迎えた決定機的なピンチは、MF宮崎智彦(31)がゴールライン上でクリア。名古屋戦で崩壊した守備陣が何とか最後まで踏ん張り、追加点だけは与えなかった。

勝利を手にすることはできなかった。ただ、今季4度目の連敗は阻止。アウェーで最低限の勝ち点1はつかんだ。22日の次節横浜戦からの2試合は、ホームでの連戦。この引き分けを勝ち点3につなげたい。【前田和哉】