生粋の札幌っ子がクラブ記録に名を刻む。北海道コンサドーレ札幌DF進藤亮佑(22)が今日29日サガン鳥栖戦(札幌ドーム)でフル出場を果たせば、開幕からの連続フル出場が27試合となり、歴代1位に並ぶ。チームは公式戦3連敗中。3戦計13失点の守備陣を立て直し、大記録樹立を勝利で飾る。

開幕から26試合、フィールドプレーヤーで唯一フル出場を続ける4年目の22歳が、自身の記録とチームの連敗ストップを目指してピッチに立つ。進藤は、元スペイン代表の鳥栖FWトーレスとの初対戦に「どの選手が相手でも、小学生が相手でも守備はやることは同じ」。天皇杯を含め公式戦3連敗、計13失点中のチームをDFラインから鼓舞する。

クラブの開幕からの連続フル出場記録は、07年西嶋、11年河合の27試合。今日29日の鳥栖戦で肩を並べることになるが、目標はもっと先にある。「フル出場がいないってことですよね。そろそろ意識は出てきた」と、残り8試合の完走を見据えている。「中沢さんはもっと。そう考えると…」と、40歳の横浜F・マリノスDF中沢が記録した連続出場199試合、連続フル出場178試合と比較し、向上心を見せていた。

常にピッチに立ち続けているのは、ミハイロ・ペトロビッチ監督(60)からの信頼の証拠。指揮官は進藤ら若手に「ここまでJ1の舞台でコンスタントに戦ったことがない。今のような経験を積むことで経験値が上がる」と成長に期待し、進藤も、そんな思いをしっかり受け止めている。

この日、札幌・宮の沢で行われた前日練習は、パスやフィジカルトレーニングで軽めに終えた。降格争いをする15位鳥栖との対戦。「引き分けでは流れを変えられないと思う」。節目の一戦は、勝利しか見えていない。【保坂果那】