前年王者の川崎フロンターレと19冠を誇る鹿島アントラーズの対決は、スコアレスドローに終わった。川崎Fは前半38分、エースFW小林悠(31)が自ら得たPKをゴール右に蹴りこんだが、相手GKにストップされた。後半は鹿島がカウンターとセットプレーで押し込み、後半ロスタイムにはMF阿部浩之(29)が鹿島のカウンターを止めるべくMF土居聖真を倒し2枚目のイエローカードで退場に。最後は鹿島のコーナーキック3本とロングスローの怒濤の攻めを耐え、勝ち点1をもぎとった。

気温29度の猛暑とピッチに水がまかれず、ボールが走らない悪環境。その中で集中を切らさず、勝ち点1を手にしたことに、川崎Fの鬼木達監督は「勝っても負けてもおかしくない中で勝ち点1を拾ったと思ってしっかり突き進む」と話した。川崎F一筋のMF中村憲剛(37)も「勝ち点3を取れれば良かったが」と前置きした上で「僕自身が長い歴史の中で、今までのうちだったら最後のセットプレーでポンとやられるというのを繰り返してきたところもあるので。タフさも球際の強さもすごくついたと思う」と手ごたえを口にした。PKを決められなかった小林は「決めていれば楽になったし勝ち点も積み重ねられた。チームには申し訳ない」としながらも、アウェーでの勝ち点1に「ポジティブに考えている」。

小林はコーナーキックで着地した際に左足首をひねり後半37分で途中交代。試合後は、左足首をテーピングして自らの足で歩いてバスに乗り込み「痛みはありますが、そんなに長くかからないと思います」と話した。