前節は、首位の川崎フロンターレが柏レイソルに3-0で快勝し、勝ち点を63に伸ばした。一方で、2位のサンフレッチェ広島がジュビロ磐田に2-3で逆転負けし、残り3試合で川崎Fとの勝ち点差が7に開いた。川崎Fは今節10日のセレッソ大阪戦で勝てば、無条件で連覇が決まる。引き分けでも、広島が同日のベガルタ仙台戦で引き分け以下、また負けた場合も広島が負ければ、2試合を残して連覇が確定する。

ただ川崎Fは、17年11月4日のYBCルヴァンカップ決勝(0-2)、2月10日の富士ゼロックス・スーパーカップ(2-3)そして4月11日のJ1ホーム戦(1-2)と、C大阪に公式戦で3連敗中。リーグ戦で見ても、直近の3試合は1勝2敗と分が悪い。その上、柏戦でFW小林悠(31)が左眼窩(がんか)底を骨折したことも不安材料だ。

広島はホームでベガルタ仙台と対戦する。直近の3試合は1勝1分け1敗と互角の成績だが、3-3で引き分けた17年4月22日のホーム戦までは5連勝している。5月12日のアウェー戦は、FWパトリックの2発などで3-1で快勝した。4戦不発が続く、エースの奮起に期待したいところだ。

一方、残留争いも動きがあった。最下位のV・ファーレン長崎は、残留を争うサガン鳥栖との九州ダービーに0-1で敗れた。3試合を残し、勝ち点は29のままで、15位の鳥栖との差は7に開き、16位の名古屋とも5差がついた。

その中、鹿島アントラーズが10日(日本時間11日)に敵地イランのテヘランで、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝ペルセポリス第2戦を戦うため、6日に柏レイソル対鹿島が行われ、鹿島が3-2で勝って暫定3位に浮上した。一方、柏は2試合を残して勝ち点33で17位にとどまった。

また台風24号の影響で中止された、第29節のセレッソ大阪対名古屋グランパスも同日、行われ、名古屋が1-0で勝って勝ち点を37に伸ばし、同36の鳥栖をかわして暫定15位に浮上した。

その結果、長崎は今節、ホームで横浜F・マリノスに勝つか引き分けでも、鳥栖がアウェーでヴィッセル神戸に勝った時点で自動降格圏の17位以下が確定。柏も、名古屋がアウェーで清水エスパルスに、名古屋と勝ち点37で並ぶ14位湘南ベルマーレがアウェーでガンバ大阪に、勝ち点38の13位・横浜がアウェーで長崎に勝ち、名古屋と湘南と横浜との勝ち点差が7以上に開いた時点で、プレーオフ圏の16位以下が確定する。

長崎はリーグ戦での横浜との対戦は、J1初対決となった5月19日のアウェー戦1試合しかないが、2-5で大敗している。

鳥栖は今季、神戸とはリーグ戦1試合、ルヴァン杯1次リーグの2試合、天皇杯4回戦の計4回対戦し、1勝2分け1敗と対戦成績は全くの五分だ。ただリーグ戦に限れば、1-1で引き分けた2月23日のホーム戦含め、2連勝を含む2勝3分け、5戦無敗と近年は相性が良い。

また、3-0で快勝した8月22日の天皇杯4回戦以来となる、鳥栖FWフェルナンドトーレスと神戸MFアンドレス・イニエスタとのスペイン代表盟友対決第2ラウンドとなることも、忘れてはいけない。トーレスは残留に向けて前進するためにも、負けられないところだ。