急性白血病のために凍結されていた選手契約が解除されたJ2アルビレックス新潟のDF早川史哉(24)が13日、オフ明けのチーム練習に参加。練習後に会見を行った。契約再開になり「ピッチに戻ることが恩返し」と、周囲への感謝を語り、来季の戦力になることを目標に掲げて再スタートを誓った。

オフが明け、今季最終節・レノファ山口FC戦(17日・デンカビッグスワンスタジアム)に向けて始まったチーム練習。早川にとっても新たなスタートとなる練習だった。12日に契約凍結が解除となり、来季は選手登録される見込み。16年4月に発病し、昨年1月に契約凍結と、苦しみ抜いた日々が、今度は経験となって生きる。

早川 トップチームの練習に参加し始め、9月末くらいになって、神田さん(勝夫、強化部長=52)から「これからはトップでプレーをするためのリハビリにしてはどうだ」という話をいただきました。その流れで契約再開が決まりました。病気になってから2年半、長かったです。その中でいろいろな思いをして、大きくさせてもらいました。

闘病生活の間、チームメートが試合会場で募金活動を行った。サポーターや、他クラブからも募金が届いた。復帰を目指す中、勇気づけられることへのありがたさを感じた。

早川 周囲からは「お帰り」と言っていただきました。12日はSNSにたくさんのコメントがあって。うれしくて涙が出てきました。温かい思いをもらったし、みなさんの支えが大きな力になりました。

契約再開は1つの区切りになった。ここからが本当の戦いでもある。来季に向けた練習、キャンプなどは戦力になるためのステップ。プロサッカー選手として扱われる。

早川 これから競争の中に入っていくので、また新たな気持ちで取り組んでいきたいです。ピッチに戻って姿を見せることが恩返し。同じような病気と闘っている方々にパワーを与えられるようになりたいです。先の目標かもしれないけど、来季はレギュラーを確保したいと思っています。【斎藤慎一郎】