J1も、残り2試合となった。前節に川崎フロンターレが連覇を達成した。一方、最下位のV・ファーレン長崎も17位以下が確定し、J2で優勝した松本山雅FC、2位の大分トリニータの自動昇格2チームともにJ1ライセンスを取得しており、長崎の1年でのJ2降格も決定した。

今節の焦点はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権争いと、J1残留争いの2点に絞られた。

<ACL出場権争い>

ACL出場圏3位以内の可能性を残すのは、勝ち点56の2位サンフレッチェ広島から同47の8位セレッソ大阪までの7チーム。

<1>広島は勝てば勝ち点は59に伸び2位が確定。

<2>今季のACL王者の鹿島は今節、最終節と2連勝すれば4位の北海道コンサドーレ札幌との勝ち点差は1のままで3位以内が確定。

<3>勝ち点48の6位浦和レッズは負け、同47で並ぶ7位の清水エスパルスとC大阪は引き分け以下で3位に浮上する可能性が消滅する。

<J1残留争い>

<1>勝ち点33で自動降格圏17位の柏レイソルは、負ければJ1参入プレーオフ圏16位の名古屋グランパスとの勝ち点差は4のままで降格が決定。

<2>勝ち点41で並ぶ11位の横浜F・マリノスは、名古屋と勝ち点37で並ぶ15位サガン鳥栖と引き分ければ、残り1試合で勝ち点4差をキープできるので残留が確定。同じく横浜と勝ち点で並ぶ12位のヴィッセル神戸、13位のジュビロ磐田も、引き分ければ鳥栖との勝ち点差は4のままで残留が決まる。

<3>神戸は清水、磐田は札幌と対戦するが、例え負けても(1)勝ち点37で並ぶ名古屋、14位の湘南ベルマーレ、鳥栖のいずれかが負け(2)名古屋と湘南がともに引き分け以下なら、勝ち点4差をキープして残留決定。

<4>鳥栖は横浜に勝てば勝ち点は40に伸び、湘南と名古屋がともに引き分け以下ならば、12月1日の最終節で直接対決する湘南と名古屋の負けチーム、引き分けた場合は両軍を勝ち点で上回るため、最終節を待たずに残留が決まる。

ACL出場権、J1残留双方の争いが交錯する次の試合は、要注目だ。

<1>広島-名古屋 広島は名古屋とJ1では19勝10分け22敗と負け越しているが、ここ4試合は2勝2分けと負けていない。7月22日のアウェー戦は0-0で引き分けた。リーグ戦5連敗中とどん底の広島だが、名古屋も2勝3敗と負け越している。

<2>湘南-浦和 湘南はホームで浦和に1分け5敗と6戦連続勝ち星がなく、J1の対戦成績も7勝1分け17敗と圧倒されている。ただ、直近の対戦となった4月28日のアウェー戦は1-0で勝利。リーグ戦とナビスコ杯(現ルヴァン杯)を含め、ベルマーレ平塚時代の1997年(平9)7月19日のホーム戦以来、20年9カ月、19試合ぶりの白星を挙げた。

<3>C大阪-柏 J1での対戦成績は、C大阪の13勝6分け14敗とほぼ互角だが、直近の対戦ではC大阪が1勝1分けと2戦連続負けなし。3月10日に柏ホームで行われた試合は1-1だった。

<4>磐田-札幌 磐田は札幌にJ1通算成績では8勝3分け2敗と部は良いが、札幌が5年ぶりにJ1に復帰した17年以降は2分け1敗と3戦未勝利が続く。

<5>鳥栖-横浜 鳥栖は過去、J1で横浜に5勝1分け7敗と負け越しているが、ホームでは1勝1分けと2戦負けなし。

果たして、今節でACL出場権、残留争いは決着するのか? 午後2時のキックオフから、各会場の展開で刻一刻と変わっていくであろう展開から目が離せない。