J1リーグ戦は、きょう1日に最終節を迎える。川崎フロンターレが2連覇を達成し、柏レイソルとV・ファーレン長崎のJ2自動降格がすでに決定。そんな中、最大の関心は、どのクラブが16位になってJ1、J2の入れ替え戦に相当するJ1参入プレーオフ決定戦に回るのか。勝ち点41の横浜F・マリノス、ジュビロ磐田、同40の湘南ベルマーレ、サガン鳥栖、名古屋グランパスの5チームに来季のJ2降格の可能性が残る。注目の最終節は全9カードが午後2時に同時にキックオフされる。

当該の5チームはいずれも勝てば自力でJ1残留を決められる状況にあり、名古屋以外の4チームは引き分け以上でJ1残留が決定する。その他の場合は他カードの結果により得失点差、総得点で順位が決まる。

鍵を握るのは名古屋-湘南の直接対決。ここで負けたチームが16位に終わる確率は高い。ただ、名古屋と湘南が引き分けた場合は、5クラブが勝ち点41で並ぶこともありうる。湘南は得失点差で名古屋を必ず上回るが、磐田は川崎F、鳥栖は鹿島アントラーズの上位陣とのアウェー戦で勝ち点を奪わない限り、名古屋を下回ってしまう。横浜はセレッソ大阪に大敗しない限りは残留できる優位な状況。得失点差がマイナス12と、5チームの中で唯一2桁台の磐田は、実はかなり厳しい状況にあるといえる。

磐田と鳥栖の試合状況次第では、名古屋と湘南がお互いに攻め合わず、引き分けで終了する可能性も高いのではないだろうか。思い出されるのは今年6月のワールドカップ(W杯)ロシア大会1次リーグの日本-ポーランド戦。日本は残りのおよそ15分間、失点のリスクを避け、攻めずにただただボールを回した。勝負に徹した。そこで「引き分け」に徹したとしても、名古屋と湘南のサポーターは文句は言わないはずだ。【石川秀和】