16位だった名古屋グランパスが劇的な逆転残留を決めた。残留争いの宿敵14位湘南ベルマーレとの直接対決。2点差を追い付き、2-2のドローで試合は終了した。この時点で16位はほぼ確実だった。実際にFW玉田は「(J1参入プレーオフを)覚悟していた」という。

試合終了から約2分後、会場がざわつき始めた。ジュビロ磐田が後半ロスタイムに勝ち越され、16位に転落。名古屋は得失点差で15位に滑り込んだ。玉田は「ベンチは最初分からなかった。携帯を見ても、なかなかつながらなくて。雰囲気で分かった」。正式な放送が会場に流れ、喜びを分かち合った。

試合中も選手には他会場の結果が知らされなかった。風間監督からの「とにかく点を取りに行け」というメッセージだった。2点差を追い付く執念と、風間監督が5年間指揮を執った川崎フロンターレの援護を受けるという幸運があり、残留を果たせた。来季続投が内定した指揮官は「追い付いたことで神様がほほえんでくれたと思う」。来季へJ2大宮アルディージャFW大前とMFマテウスの獲得に動いており、J1で上位を目指す。【小杉舞】