J2京都サンガFCが22日、京都市内でサポーターに向けて「2018シーズン総括会」を行った。クラブからは1日付で就任した伊藤雅章新社長(60)と細川浩三取締役(47)が出席した。

今季は序盤から低迷し、クラブ史上最低の19位で終了。冒頭に伊藤新社長が「J3陥落の危機に陥ってしまった結果となり申し訳ありません。(来季は)粉骨砕身頑張らせていただきますのでよろしくお願いします」と謝罪した。サポーターへ「晴れの日も雨の日も応援してくださるみなさんに感謝したい」と述べた際には涙ぐみ、言葉を詰まらせた。

来季はJリーグ監督経験のない中田一三新監督(45)が指揮を執り、立て直しを図る。新指揮官の選定には伊藤社長自ら「5時間ほど話した」といい「選手を引っ張れるか、ビジョンを聞いたら面白かった。私が選んだ」と説明した。10年ぶりのJ1昇格は大きな目標であるが、来季については「年明けに(目標を)発表したい」という。

補強に全力を注いでいる現状だが、主力で東京オリンピック(五輪)世代の期待の星、FW岩崎悠人(20)は札幌への完全移籍が確実。その中でも新社長は「感動させるサッカーを目指したい。そのためにはどうするか。仮に岩崎が抜けても走り負けないサッカーをしたい」と誓った。

10年にJ2に降格してからはJ1昇格プレーオフを戦うなど昇格のチャンスをつかみきれず、8季もJ2でもがいてきた。20年には京都・亀岡市に新スタジアムも完成する。今後はJ1に定着し、強豪と呼ばれるクラブを作り上げるために「サンガも(川崎)フロンターレのように信じて貫けるような『これ』という(基盤がある)サッカーを作っていきたい」と伊藤社長。サポーターからの質問は止まらず、総括会は予定時間を超えた約2時間半にも及んだ。