今季リーグ初勝利を狙ったジュビロ磐田に、厳しい結果が突きつけられた。後半ロスタイム。右サイドを崩され、サガン鳥栖に今季初ゴールを許した。10人となった相手を崩すどころか、逆に決勝点を献上。サポーターからは容赦ないブーイングが飛んだ。MF山田大記(30)は「絶対に勝ちたかった」と、悔しさをにじませた。

数的有利を生かせなかった。同17分、鳥栖DF高橋祐治(25)が2枚目の警告を受けて退場。しかし、拮抗(きっこう)した展開は変わらなかった。後半に放ったシュートは、鳥栖の3本を下回る2本だけ。最後までゴールの兆しが見えなかった。今季初先発したMF田口泰士(28)は「相手が1人少ない状況で、点が取れなかったことを重く受けとめなければいけない」と厳しい表情で話した。

今季初の連敗で、開幕から4戦勝ちなしとなった。田口は「4試合で勝ち点2。危機感を持ってやっていかないとこの先も苦しい」。チーム主将のDF桜内渚(29)も「1人1人が、もっとチームのことを考えてやらないといけない」と訴えた。

次節は3月30日にホームで鹿島と対戦する。名波浩監督(46)は「BOX(ペナルティーエリア)近くでのアイデアがあっても、精度が落ちてしまう。そういう部分が上がってこない限りは、点が入る気もしない」と、抱える課題を口にした。FW大久保嘉人(36)も「やるしかないし、それが当たり前」と言った。与えられた約2週間の“猶予”で、立て直すしかない。【前田和哉】