清水エスパルスFW鄭大世(35)がリーグ戦初先発へアピールした。

26日は静岡市内で行われた練習に参加。鄭は30分ハーフの紅白戦で主力組の2トップに入った。前半24分には右足で先制点。同終了間際にはヘディングで豪快にネットを揺らした。「中にいいタイミングで入れた」と後半2分にも頭で追加点。ハットトリックで存在感を示した。

ベテランFWの奮起に指揮官も手放しでたたえた。ヤン・ヨンソン監督(58)は「FWとして点が取れたことは自信につながると思う」。今季はリーグ戦出場が2試合。先発は1度もないが、前節アウェー・ヴィッセル神戸戦ではチームを救うゴールを挙げた。後半途中から出場し、左足ミドルで同点弾。貴重な勝ち点1獲得に貢献し「チームを助けるという役目は果たせたと思う」と手応えを感じている。

今月2日には35歳の誕生日を迎えた。今季は「できないことは無理してやらないようにしている」。前線からの守備では無駄な動きを控え、ゴール前でどっしり構えるスタイルに変更。自身の体力面も冷静に分析した上で「攻撃で力を残せるようにしている。感覚はつかんできた」。今季リーグ戦初先発が濃厚となったホーム湘南ベルマーレ戦(31日)でもゴール前での迫力を見せる。【神谷亮磨】