FC東京がホームで鹿島アントラーズに3-1で快勝し、勝ち点を17に伸ばした。FW永井謙佑(30)がJ1通算50得点目となる先制弾を決めるなど、前半だけで3得点し試合を決定づけた。

MF久保建英(17)も2得点に絡み、勝利に貢献。これで開幕から7戦無敗のクラブ新を更新し、次節は勝ち点で並ぶサンフレッチェ広島との首位攻防戦に臨む。

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初優勝を目指す東京が、昨季アジア王者の鹿島に前半だけでけりをつけた。開始5分、FW永井が先制ヘッド。DF小川の左クロスに反応し、フリーで頭で合わせた。昨年10月7日の名古屋グランパス戦であと2ゴールに迫ってから足踏みが続いていた、J1通算50得点を貴重な先制弾弾で飾った。「長かったけど取れてよかった。チャンスが多いのでどんどんとりたい」と、頼もしく話した。

これでスイッチが入ると、大黒柱のFWディエゴ・オリヴェイラがカウンター気味の攻撃から立て続けに2点を挙げた。ゴールの起点になったのは、いずれも久保だった。16分の2点目は、中盤から正確なスルーパスを永井に送り、チャンスを演出。29分の3点目は中盤からアウトサイドを使った難易度の高いキックでディエゴ・オリヴェイラにつなげた。チームの意図がかみ合った3得点に、久保は「プランどころか、それ以上の入りだった」と手応えを口にした。

開幕から7戦負けなしで、クラブ記録を更新した。久保は「試合を重ねるごとに理解し合えてきている」と言う。2点目につながるパスを受けた永井も「タケ(久保)はああいうパスをよくくれる。イメージの1つだった」とあうんの呼吸を振り返った。守備でも同じ右サイドの日本代表DF室屋と好連係。相手の日本代表DF安西の攻撃に対し「カットインからのプレーで決まっていると分析があった。いつもより中を警戒した」と息のあったプレーで封じ、勝負強い鹿島を退けた。

ベンチ前で派手に拳を握った長谷川監督は「前半の3得点のおかげで勝ち切れた」と振り返った。後半23分に相手との接触で途中交代した久保は、「目がよく見えなくなった」と心配されたが、試合後は「大丈夫です」と問題ない様子。攻守に欠かせない存在として、次の首位攻防戦に挑む。【岡崎悠利】

▼J1通算50得点 東京FW永井謙佑(30)が14日の鹿島戦で今季2ゴール目を決めて達成。史上88人目。初ゴールは名古屋時代の11年8月7日磐田戦。