セレッソ大阪が注目の「クボタケ」を封じて、FC東京に今季初黒星をつけた。日本代表に初選出された東京MF久保建英(17)に対し、C大阪はマッチアップしたDF丸橋祐介(28)が「ファウルしてでも」と言うほど激しくマーク。ほとんど仕事をさせずに後半33分、FWブルーノ・メンデス(24)が奪った1点を守りきった。前節ガンバ大阪との大阪ダービーに敗れた屈辱を首位撃破で晴らした。

大注目の17歳から「自由」を奪った。C大阪は東京MF久保建を完璧に封じて勝利を引き寄せた。高い位置でボールを持った瞬間に寄せたDF丸橋は言った。

「前を向かせてドリブルされると怖い。やられるより、ファウルしてでも止めてやれと。高い位置からいったのがうまくいった」

日本代表に初選出、2試合連続ゴール中とノリノリの男をいかに封じるかが、ひとつのポイントだった。丸橋がファウル覚悟で厳しく当たり、まともに仕事をさせない。MF藤田は「(久保建は)ドリブル突破できる選手。そこを自由にやらせず、組織の中でうまく守れた」と誇った。そして後半33分、FWブルーノ・メンデスが前節まで12試合5失点だった東京の堅守を頭で突き破った。

MF水沼は「自分たちのモチベーションが高かった」と言う。開幕から無敗の首位が相手、そしてC大阪は前節G大阪に敗れダービー4連敗を喫していた。藤田は「ダービーに負けてサポーターに悔しい思いをさせた。絶対に勝とうと」。ホームで今季2番目2万4624人の後押しを受け、思い描いた展開で勝ちきった。「難しい試合だったが、勝利に満足している」というロティーナ監督のサッカーは、着実に桜軍団に浸透している。【実藤健一】