J1ジュビロ磐田は15日、鈴木秀人監督(44)の退任を発表した。

同監督は、6月30日に辞任した名波浩前監督(46)の後任としてヘッドコーチ(HC)から昇格。最下位に沈むチームの再建を託されたが、リーグ戦で1勝4敗と状況は好転しなかった。順位も最下位と変わらず、就任からわずか1カ月半での退任となった。

この日、チームは18日に行われる次節アウェーガンバ大阪戦(午後7時、パナスタ)に向け、磐田市内で調整に励んだ。暫定的に監督を務める小林稔HC(43)の指揮の下、イレブンは約2時間のメニューを消化。4試合ぶりの勝利に向け、黙々と汗を流した。小林HCも「とにかく、残った僕たちがクラブやチームのために全力でやるしかない」と、決意を口にした。

今季2度目の監督退任を、選手たちも重く受けとめた。MF山田大記(30)は「1番の責任はこういう状況にしてしまった選手たちにある」と話し、「名波さん、秀人さんの思いは自分たちがわかっている。その2人のためにも、やらなければいけない」と誓った。

今季、残されたリーグ戦は12試合。自動的にJ1残留が決まる15位神戸との勝ち点差は「6」と、置かれた状況は厳しい。G大阪に所属していた昨季、最下位からの残留に貢献したMF今野泰幸(36)は「こういう時も足を止めてはダメ。ハードワークを続けること」と言った。今は、勝利だけを目指して前に進む。【前田和哉】