川崎フロンターレが浦和レッズを2-0で下し、3日のサンフレッチェ広島戦で左ひざ靱帯(じんたい)損傷のけがを負ったMF中村憲剛(39)に白星を届けた。

中村と同じトップ下で先発した大卒2年目のMF脇坂泰斗(24)が、前半35分にペナルティーアーク付近から約20メートルのミドル弾を決めチームを勢いづけた。

脇坂は広島戦では2列目の右で先発。中2日の過密日程の中だが、自慢の走力を駆使し、プレスのスイッチを入れるなど攻守で存在感を発揮した。同じ埼玉スタジアムで行われた10月末のルヴァン杯決勝では、決定機を何本も外し悔しい思いをしていた。この日は鬼木監督から「埼スタで決めろよ」とハッパを掛けられていたことを明かし「自分は気にしてなかった。ゴールが決まって、あっ、そういえば、と思い出してほっとしました」と振り返った。

中村には新人時代からポジショニングや味方の生かし方など戦術眼を学んできた。「フロンターレのトップ下は特別なポジション」と責任感を口にする。「(中村)憲剛さんが安心して治療に専念してもらえるように、もっとやらないといけない。今日もラストパスの精度もっとあげないといけないし、もっと点を取らないといけない。まだまだ今日のゲームではダメ」とさらなるレベルアップを誓った。