川崎フロンターレのGK新井章太(31)がJ2ジェフ千葉へ移籍する可能性が出てきた。8日までにJ2千葉から獲得の正式オファーがあり、クラブ間交渉を進めている段階だという。10月のルヴァン杯初制覇に貢献し、MVPを獲得した実力者も出場機会を求めて移籍に前向きで、交渉が成立すれば移籍が実現する。

13年にトライアウトを経て川崎Fに加入。明るい性格でチームのムードメーカーだった一方、FW大久保(現ジュビロ磐田)の居残りシュート練習の相手をするなど、地道な努力が実を結び15年には正GKの座をつかんだ。16年から元韓国代表GKチョン・ソンリョンの加入で出場機会が少なくなったが、腐ることなく前向きに練習に取り組み、今季は9月14日の磐田戦からゴールマウスを任され、札幌とのルヴァン杯決勝ではPKを2本連続で止め初優勝に貢献した。

正GKの座をつかみかけた中でのオファーだが、千葉を来季からセレッソ大阪などを指揮した尹晶煥監督が率いることも、新井の気持ちを後押ししているようだ。移籍が実現すれば、新天地でも再び後方から泥臭く声を出し、最後方からチームをJ1へ押し上げることになる。