J1ベガルタ仙台が新時代に突入した。クラブOBで6季にわたって指揮を執った渡辺晋氏(46)が、昨季限りで監督を退任。新たにJ2モンテディオ山形から木山隆之監督(47)が就任した。主力のほとんどが残留し、骨格を維持したまま大補強。未来につながる新スタイル構築と7年連続2桁順位脱却を目指す。

連載「新時代照らす七つ星~J1仙台新戦力」と題し、今季加入した7選手を紹介する。第1回は完全移籍で新天地入りしたFW赤崎秀平(28)です。

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ゴール量産でエースを襲名する。FW赤崎は引き出しの豊富さ、動きだしの質で勝負するストライカー。「1年で『説明できるシュート』90本を放ち、20本を決める」をテーマに、どんな形からでもネットを揺らす。決まった理由、外した理由も言葉にできる“シュート職人”として輝きを放つ。

日本代表経験者のGK曽ケ端準(鹿島アントラーズ)、東口順昭(ガンバ大阪)との日々が、シュート技術向上の礎になった。「プロに入り素晴らしいGKと出会い、そういう相手にどうやって決めるかを取り組んできた結果だと思います」と振り返る。また名古屋グランパスでは、18年得点王で元ブラジル代表のFWジョーとプレー。「受けるタイミングや世界で戦ってきたところを間近で見られて勉強になったし、一緒にやっても自分の方がシュートがうまいと思ったので、自信になりました」と語る。

佐賀東の蒲原晶昭監督の抜てきでFWになり、一気に高校NO・1の地位を築いた。高2で出場した全国高校サッカー選手権1回戦でハットトリックし、高3では天皇杯で得点。プロの注目を浴びる中、筑波大で当時監督だった風間八宏氏(前名古屋監督)にひかれ進学し、「ボールを蹴るタイミングと相手の外し方が、すごく勉強になりました」とスケールアップ。関東大学リーグで2度得点王になり、再びNO・1と呼ばれた。プロ7年目。まだ2桁ゴールはないが、抜群のシュートセンスで今年こそ大暴れする。【山田愛斗】

◆赤崎秀平(あかさき・しゅうへい)1991年(平3)9月1日生まれ、鹿児島県出身。パルティーダ鹿児島U-12、U-15、佐賀東、筑波大、鹿島、G大阪、川崎フロンターレ、名古屋を経て完全移籍。J1通算98試合20得点、カップ戦通算23試合9得点。1学年下の札幌MF中野嘉大は小中高大で同じチーム。リフレッシュ方法は温泉に入ること。174センチ、70キロ。利き足は右。家族は妻と息子2人。