J2アルビレックス新潟はオフが明けた9日、聖籠町のクラブハウス隣接ピッチで練習を行った。この日に23歳の誕生日を迎えた大卒ルーキー、FW矢村健(新潟医療福祉大)が好調をキープ、27日のリーグ再開初戦でのスタメン出場を狙っている。6日の練習試合(J3秋田・3○0)では1得点1アシストをマーク。練習に全力で臨み、総力戦となる今季の起爆剤になることを誓った。

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23歳の誕生日を迎えた矢村がオンライン取材に応じ「飛躍の年になるよう、サッカーだけでなく何事も大切に過ごすことを積み重ねていきたい」と笑顔を見せた。練習後には選手やスタッフが作った花道でウオーターシャワーを浴びるなど、手荒い祝福を受けた。また、実家の母や姉、妹からも家族LINEでお祝いのメッセージが届いた。矢村は「うれしい。再開戦勝利に貢献する」と活躍を誓った。

気温30℃を超え、真夏日となったこの日の練習は、攻守の戦術確認やセットプレーがメイン。「ケガもなく、ここまでコンディションは良い状態で練習に臨めている」。6日の練習試合(J3秋田)では、コーナーキックの跳ね返りを拾ったFW田中達也(37)からのパスを受け右足で1得点。試合終了間際には森俊介(25)の得点もアシストした。「得点はあまり意識していないが良いアピールにつながったと思う。もっと戦術理解を深めていきたい」と意欲を示す。

その練習試合では「大学2年の時に少し経験して以来」という不慣れな右MFでプレー。「シンプルにプレーすることを心がけた。特に違和感なくプレーできたし、裏への抜け出しなどの特徴は出せた。本来のFWの位置に入った時に、どう動けば良いかなどをあらためて考えることもできる。プレーの幅が広がる」と複数ポジションへの挑戦と、手応えを口にした。

27日のリーグ再開以降は過密日程となり、夏場の連戦で選手の疲労が蓄積することが予想される。矢村は「チームの力になれるよう、いつ、どこのポジションで出番が回ってきてもいいよう常にいい準備をする。再開戦からの出場を目指し、全力で練習する」と気を引き締めた。【小林忠】