カズダンスをJ1で再び-。7月4日にJ1が再開する。注目はプロ35年目を迎えた横浜FCのFWカズ(三浦知良、53)。ワールドカップ(W杯)が遠かった時代、サッカーを国民的スポーツに押し上げたレジェンドの偉業を、全サッカーファンが待ち望んでいる。

日刊スポーツの歴代の担当記者が思い出のゴールについて語ります。

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アウェーのサポーターも虜(とりこ)にした。15年6月28日、アウェー水戸戦。0-0の後半33分、最後のカードでピッチに立つと、ロスタイムにMF小野瀬(現G大阪)のシュートのこぼれ球を押し込んだ。敵地で一瞬、カズダンスを控えようと思ったが、主将のMF寺田が「カズダンス!!」と叫び踊った。これには水戸のサポーターも大興奮しカズも「踊ったらホームの雰囲気になった」。帰路のバスに乗り込む際も、負けて悔しいはずの水戸サポーターの子供や大人が「カズ!!」と大声援。横浜FCの担当となってわずか1カ月だったが、敵地もホームに変える姿を間近に見て、正真正銘のスーパースターと感じた瞬間だった。【岩田千代巳】(15、16、18~20年担当)