日本サッカー協会(JFA)は17日、女性指導者を対象とした「Associate-Pro(A-pro)ライセンス養成講習会」の受講者13人を発表した。

1年以上の指導経験がある公認A級コーチらが対象で、9月14日から始まる約9か月間の講習を受けてライセンスを得れば、21年9月開幕の女子プロリーグ「WEリーグ」の参入クラブを率いることも可能となる。JFAは3日に講習会の開設を発表し、11日に応募を締め切っていた。JFAによると、予定していた定員10人に対して13人から申し込みが届き、書類審査と個人面談を実施。定員を見直し、応募者全員の受講を決定したという。13人の受講者は以下の通り。

小倉咲子(アンジュヴィオレBINGO U-15監督)

河島美絵(福岡J・アンクラス監督)

河本菜穂子(U-15・U-18モンゴル女子代表監督)

金野結子(JFAアカデミー福島女子U--15監督、女子ナショナルトレセンコーチ東海担当)

坂尾美穂(びわこ成蹊スポーツ大学女子サッカー部監督)

田代久美子(山梨学院大学女子サッカー部監督)

轟奈都子(女子ナショナルトレセンコーチ GKサブチーフ)

福田あや(早稲田大学女子ア式蹴球部監督)

藤巻藍子(大和シルフィード監督)

三上尚子(ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18監督、アカデミーチーフコーチ)

三輪由衣(帝塚山学院大学女子サッカー部監督、女子ナショナルトレセンコーチ関西担当)

柳井里奈(INAC神戸レオネッサコーチ)

横道玲香(広島経済大学女子サッカー部監督、女子ナショナルトレセンコーチ中国担当チーフ)

JFAを通じてコメントを発表した、プレナスなでしこリーグ2部大和シルフィードの藤巻藍子監督は「チームを指揮する上で、自分自身も常にスキルアップしていかなくてはならないと日々感じ、深い学びを求めていたので、今回A-Proコーチ養成講習会のお話を聞いた時は『必ずチームのためになる。勉強したい』と思いました。シーズン中の大切な時間を使って勉強させてもらうので、経験のあるエデュケーターから自分に無いたくさんの知識や気づきをもらい、チームのために指導の幅を広げられるよう、取り組みたいと思います」と意気込んだ。

同じくJFAを通じてコメントを発表した、プレナスチャレンジリーグ(3部相当)の福岡J・アンクラスの河島美絵監督は「21年秋に開幕するWEリーグは、選手だけでなく女子サッカーに携わる全ての人にとっても、大きな出来事だと思います。この講習会を通して、私自身A-Proコーチとして指導を学ぶのはもちろんですが、女性がプロ(=職業)として活躍できる場が増えるようさまざまなことを学べたらと思っています」とつづった。

同講習会は公認S級ライセンスを持つ女性指導者が全体のわずか1・6%という現状を改善するための一時的処置で、専用試験などを受ければA-proからS級への移行もできる。講習内容には千葉県内に新設した高円宮記念JFA夢フィールドでの国内講習に加え、小野氏や今井氏、そして高倉麻子女子日本代表監督らも含めた指導者がメンターとして1対1で指導するプログラム、海外研修や他競技団体の講師を招いた講義なども予定されている。