静岡SSUアスレジーナは2-3でつくばFCレディースに敗れ、開幕黒星発進となった。後半6分にMF藤原加奈(22)のゴールで一時は勝ち越した。だが、その後2失点。今季から指揮を執る元日本代表の本田美登里監督(55)の初陣を勝利で飾れなかった。

試合後は指揮官も悔しさをにじませた。「勝たなければいけない試合だったし、勝てた試合」。1点を追う後半35分過ぎからは、主将のDF左山桃子(28)をFWに上げた。昨季、なでしこ1部の新潟でプレーしていた即戦力を前線で起用したが、ゴールが遠かった。1度は逆転する展開から敗戦。失点シーンは全てクロスからだった。左山も「気持ちの上がり下がりが大きすぎた試合。勝つことしか考えていなかった」と唇をかんだ。

昨季所属していた2部から降格し、今季は復帰を目指す勝負のシーズン。4カ月以上遅れた開幕は厳しい船出となった。それでも、本田監督は「自分たちの立ち位置をあらためて見直せた。ここから上にいくだけ」と切り替えた。シーズンは始まったばかり。NGUラブリッジ名古屋と対する次戦(29日)で今季初勝利を目指す。【神谷亮磨】