波に乗れない。コンサドーレ札幌はG大阪に0-1で敗れた。完封負けは今季3度目で、本拠地での連続未勝利は7となった。0-0で迎えた後半33分にカウンターから相手に先制点を許した。完封負けした今季の過去2試合と同様にシュート数は相手を上回る10本を放ちながらも、ゴールを割ることができなかった。

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曇天の空に拍手だけがむなしくこだました。1点を失った後も何度も攻撃機会をつくるもゴールを割ることなく、今季3度目の完封負け。2749人のサポーターが敵陣に攻め込む度に送った手拍子も得点に結び付かなかった。ミハイロ・ペトロビッチ監督(62)は「自分たちが主導権を握りチャンスをつくりながらも、決めきれない中でカウンターで失点してしまった」と試合を振り返った。

10試合ぶり勝利の16日鳥栖戦から中2日。中5日だった相手とは日程的な不利がありながらも終始拮抗(きっこう)した展開だった。0-0の後半18分には鳥栖戦で得点を挙げたブラジル人コンビのFWロペスとドウグラス・オリヴェイラを投入して打開を図り、相手ゴール前で好機をつくった。それでも得点は生まれず、MF荒野も「なかなか点が入らずに相手には1個のチャンスでやられた」と唇をかんだ。

荒野が「もったいない」と言った後半33分の失点。敵陣左CKからのクロスを回収されると一気にカウンターに持ち込まれ、わずか20秒で得点を奪われた。DF田中も「失点シーン以外を見れば、押さえ込めていた」と語るだけに、なおさらその先制点が重くのしかかった。

リーグは17節を終え、対戦相手は一回りした。総得点22点はペトロビッチ監督就任後の18、19年と遜色ない。今季は完封負けした3試合はシュート数では上回っていた。「走る、戦う、規律を守る」。ペトロビッチ監督がチームに求める水準を選手が発揮するかが、対戦相手以上に勝利には重要な要素だ。荒野は「自分たちのやることは変わらない。1つでも多く勝利をつかめるようにみんなでファイトしたい」と逆襲を誓った。【浅水友輝】