新潟はホームで愛媛を2ー0で破り、勝ち点3をつかんだ。0-0で折り返した後半12分。目の前にきたこぼれ球を今季移籍加入のFW長沢菜月(25)が右足でゴールに流し込み、初スタメン初ゴールを決めて先制。その3分後の後半15分にはセットプレーからMF園田瑞貴(23)がゴールに押し込み2点目を奪った。9月最後の試合を勝利で飾った新潟は5勝2分け4敗、勝ち点を17に伸ばした。

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新オプション、MF園田瑞とFW長沢の2トップが、勝利へと導いた。0-0の後半12分。MF山谷瑠香(25)からのこぼれ球をゴール前で待ち構えていた長沢がゴールへと冷静に流し込んだ。「FWとして点を取るという気持ち」で試合に入った長沢は「こぼれ球がくるのは感じていた。上に行かないように抑えようと考えていた」と移籍初ゴールを喜びながら、プレーを振り返った。

この日、MF上尾野辺めぐみ(34)とFW児野楓香(22)が調整のため、ベンチ入りメンバーをはずれ、巡ってきたスタメン。前夜は緊張したものの「当日は緊張なく『やろう』という気持ちだけだった。自分のプレーをしようと」。前半スコアレスの重苦しい空気を吹き払うゴールは、今後への自信ともなった。

長沢の先制からわずか3分後。2トップを組んだ園田瑞もゴールを決めた。チームの課題だったセットプレー。足元に転がってきたボールに反応した。前半のシュートは得意コースを狙ったがキーパーにはじかれるシーンもあった。園田瑞は「前半、点が取れなかったことは課題だが、後半いい形でゴールを決めることができて良かった」と振り返る。自らゴールを決めての快勝にも「背後をとるタイミングと、足元でボールを受けるタイミングなどを意識して、どんなところからもシュートを決められるようにしたい」と課題を挙げた。

新2トップの活躍に奥山達之監督(44)は「求めることが選手によって変わってくる。出場選手によってプレースタイルが変わってくる中で1つのオプションが増えたことは大きい」と手応えを話した。新潟は次節10月4日、アウェーでC大阪堺と対戦する。【飯嶋聡美】

◆長沢菜月(ながさわ・なつき)1995年(平7)6月11日生まれ、新潟県出身。新潟レディースU-18に在籍。福井工大福井から新潟医療福祉大に進み、女子サッカー部所属。17年に卒業後、19年までニッパツ横浜FCに所属。昨季は2部リーグ戦で10試合に出場1得点。今年1月に完全移籍で新潟レディースに加入。170センチ、63キロ。利き足は右。